ベトナム、ハノイ旅行情報メモ3:共産主義遺産をいろいろ楽しむ2018年10月17日 01:21

Viet Xo Friendship Labour Cultural Palace
東ヨーロッパでは「アスベストが大量に使われていて危険」という口実で社会主義時代の建築物が次々と消滅していますが、ベトナムは今でも共産党による独裁政権なので(いわゆる「プロ独」。すでに古語ですね)、けっこう残っています。上の写真はハノイ駅のそばにある文化宮殿(Viet Xo Friendship Labour Cultural Palace)。わかる人にはわかるように、この名称はかつてのソビエト連邦が衛星国に建てた(建てさせた?)友好施設です。普通の人がわざわざ行く必要はありませんが、この手のものが好きな共産趣味者は、ぜひ、足を運んでみてください。

ハノイでもっとも有名な観光スポット、ホーチミン廟も共産主義国のシンボルっぽい建築物ですが、入場時間や規則がいろいろ厳しいので、エンバーミングに興味がある人以外はさらっとパスしちゃったほうがいいです。それより、近くにあるホーチミン博物館に向かうべきでしょう。まず建物がかなり共産主義的なので、無駄な迫力に圧倒されます。そして中に入ると、偉人の人生を紹介している一方で、それより目出つ、やたら大きなアート作品群。しかも評価が微妙なものばかりで、いったい何のミュージアムなのかわからないほどシュールです。それでも地元の人でいっぱいなんだよなあ。ここのいいところは、割と売店が充実していること。出口の先には、自動車タイヤでつくったホーチミンサンダルの専門店まであります。町中では絶対に買えないものだけに、興味のある人はぜひ。

ベトナム軍事博物館はベトナム戦争を学ぶうえでは貴重で、撃墜したアメリカ軍の飛行機などはすでに歴史的な遺産になっています。ただし、ここに行ったら道を挟んだレーニン公園まで足を運んでください。そう、あのレーニン像が堂々と飾られています。しかし、市民の関心は薄いようで、その前の広場にはおもちゃの電気自動車やスケボーをする人ばかり。銅像の前に広いスペースが用意されているのは、たぶん「レーニン様を偲んで集まる人」のためだったのでしょうが、今やその最後の砦も危うくなっています。